旅行が趣味という人は多いでしょう。
貧乏でも旅行にいけるようにしてくれたLCCには有難く思っています。
LCCはチケットを購入するタイミングとオプションを追加しないという意思さえ持てば交通費としてはリーズナブルだとは思います。
でも低価格を実現させる為に犠牲にしている部分が多くあることも事実ですし、手荷物や食事、座席指定、毛布などのこまかなオプションを考慮するとキャリアのほうが安い場合だってあります。
そんな中でも切り捨ててはいけないプライスレスのサービスがあると思うんですね。
それは「運んでいるのは人であり、物では無い」という意識です。
今年、米ユナイテッド航空による乗客に対する暴力ともとれる不祥事から問題が浮き彫りになりました。
日本でもバニラ・エアで車椅子の男性が車椅子を降ろされ誰の力も借りることができずに、自力でタラップを登る様子が紹介され衝撃を受けました。
自分達も似たような経験をした事があったので紹介します。
ただ自分が最初に助けを求めなかった事も悪かったとは思っています。
ただ同じLCCでもこちらから申し出なくとも状況を見て、職員が手助けしてくれた航空会社もありましたので、その会社の姿勢なり教育の違いだと思っています。
[template id="7293"]目次
足が悪くなって歩くことが困難だった時の各社の対応
ジェットスターとピーチで同じ状況に陥った時の話しです。(時期は違います)
ジェットスターの場合
旅行に出る10日ほど前に相方が足の指を痛めまして、歩くことが数日出来ませんでした。
医者に行くと骨は折れてはいながヒビが入っているとのことでした。
静養していると少しはましになってきたようで松葉杖を使って旅行に行く事にしました。
チェックインに行くとジェットスターの人はすぐに駆けつけてきて、症状を聞きすぐに車椅子の手配をしてくれました。
感激したのは到着地の沖縄へ着いた時には連絡がついていたのか、係員が来て車椅子の用意をして待っていてくれた事です。
ジェットスターに関してはネット上では悪い書き込みも散見されますが、捨て去ってはいけないサービスはしっかりと持っている会社だと感じています。
ピーチアビエーションの場合
台湾へ旅行に出かけた時です。
4泊5日の旅で3日目の夜に痛風発作を発症してしまいまました。
初めての経験だったので訳が分からなかったのですが尿酸値が高い状態がここ数年続いていたので、”ついに来たか” と思いました。
親指の付け根が赤く腫れ上がり翌朝には足自体が大きく膨らんでいまいした。
(汚いおじさんの足でゴメンナサイ)
当然歩くことは困難でホテルで静養して時間つぶしです。
帰国日には購入した杖で相方に肩を貸してもらい空港へ向かいました。
以前ジェットスターでの経験から職員がなんらかの対処はしてくれるだろうと甘く考えていました。
しかしながら”大丈夫ですか”などの声掛けもありませんし、車椅子の手配など望むべきことも出来ません。
その時分かった事は、彼ら彼女らは搭乗券と荷物しか見ていないということ、人を見ていないということに気づきました。
相方の肩と杖を頼りに這うようにしてタラップを上がり席に着きましたが、30分も乗っているととてつもない痛みが襲ってきて、たまらず女性スタッフに助けを求めました。
客席は空いていたので後ろの3列が空いています。
そこで足を伸ばしたいと申し出ましたが、全く受け入れてもらえませんでした。
腫れている足を見せましたし、現状を説明しましたが事務的にダメですと云うだけ。
苦痛の2時間半でした。
飛行機から降りる時も機内乗務員は手を貸そうともしませんし、”大丈夫ですか、あるけますか?”なんてことも尋ねることもありません。
関空のピーチを利用した人は分かってもらえると思いますが、とてつもなく入国入り口までが遠いです。
健康な人でも早足で10分以上はかかるのではないでしょうか。
ピーチの機内での対応やこれまでの所作から車椅子の申し出をしても知らんぷりされるだけだと思い自力で歩くことにしました。
頼りは杖と相方の肩です。
すでに足はパンパンに膨れ上がり、靴は靴紐を全部はずしてはいています。
通路を片足を引きずるように歩いている横をピーチ職員はどんどん追い抜いていきます。
ピーチにとって数字が全てであり、運んでいるのは人では無く物なんだと改めて認識しジェットスターとの違いを感じた次第です。
これまでピーチは3回利用して全て遅延しています。
そのうち一回は行きも帰りも大幅な遅延で最終電車に乗るために全速力で走ったこともありました。
この時も会社側からは明確な説明も陳謝の言葉すらありませんでした。
そして4回目が今回です。
読む人にとってはどうでも良い、ただの愚痴かもしれません。
安いLCCに乗って文句云うな!と思っている人もいるでしょうね。
でもね。どんなにカラフルでポップなウェブサイトでインスタ女子ばかり集客しても意味ないんですよね。弱者に優しい姿勢を持たないとね。
人を運んでいるという意識が欠如していたら・・いずれ跳ね返ってきますよ。なんらかの形でね。
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思い出に残っているキャリアの対応
シンガポールエアライン
大昔の事ですが格安でバンコク行きのチケットを買いました。
確か2万5千円だったとおぼえています。
その頃は燃油サーチャージなんてものは無かった時代ですからこれポッキリ格安です。
最終日に体調が悪くなり高熱でうなされながらドンムアン空港で具合悪そうにしていたらシンガポールエアラインの受付の人が気を利かせてくれて、なんとビジネスクラスにアップデートしてくれたんです。
席に着くなり気遣いのあるサービスで、さすがビジネスだと思いましたが、なんせ意識朦朧状態で豪華な食事も受け付けず風邪薬を飲んであとは水ばかり飲んでいました。
でも横になれるスペースがとっても有難かった。
あの時のシンガポールエアラインの対応には今でも感謝しています。
後にも先にもビジネスクラスに乗ったのはこれ一回だけです。
ベトナム航空の場合
ハノイ経由でバンコクへ行く便での事です。
前日より風邪で体調を崩していました。
搭乗して食事の後に気分が悪くなり、トイレで嘔吐していたらスタッフが声をかけてきて
気遣ってくれて後部座席の3列に寝転べるスペースを用意してくれました。
時々様子を伺いにきて水を飲ませてくれたりもします。
この便もLCCと同じくらいの格安料金で購入したものです。
乗務員にはその客がチェットに幾ら払ったのかなんて分からないとは思いますが、正規料金で払っていたとしても他の航空会社で客を人として扱うサービスが受けられるかは不明です。
その会社の本質はトラブル時に分かります。
安い料金で提供しているのだから、困っている乗客に対しても手を差し伸べないとうのは企業としての体質・モラルを疑われても仕方が無い事ではないでしょうか。