■炭焼き職人の仕事
炭焼きの朝はまず道具の手入れからはじまります。
まず、愛用のチェ−ンソ−のご機嫌を伺います。
ご機嫌斜めのときは、油を差してあげたり、木屑をとったり、
朝ごはんの燃料をいれて、調子を見ます。

スパイクのついた地下足袋に身を固めて、愛用の軽トラに乗り込む。

自分の山(本当は他人のものだけど、木を伐る権利だけを買っている)に
着いたら、軽く準備体操をして伐採場まで登る(これが結構キツイんだ)
後は、木の倒れる方向だけを考えてがむしゃらに伐り始める。
ま−これを昼までやって昼飯
山で食べる昼飯は格別うまい、サラリ−マン時代の2倍は食べる。
食べ終わったら昼寝タイム、一時間ぐっすり寝て昼の作業開始
木の伐採を2日で終えて、木を山から下ろします(これがまた大変)
上から順にほうり投げて車のとこまで下ろします。

こうして伐採した約7〜8トンの木を作業場にもちかえり、
木に切れ目をいれて、真っ直ぐにします。(木づくりといいます)
これは、窯にいれる木をできるだけ多くするために必要な作業です。
この作業が出荷効率を大きく左右します。

それから、窯に木をいれる窯入れ作業に入ります。
窯は前回の窯だしから、24時間ぐらいおいたものが効率がいいのですが、
熱くて大変です。
窯の中に木をいれると一瞬にして、木に火がつくことがあります。(それぐらい 熱い!!)
この作業に約15時間(約3kg体重がおちます) 木を入れ終わると、窯の口を少しだけ残し閉めます。

薪用の木を入り口で燃やします。(口火だきといって木の水分を抜く作業です)
窯の温度が下がっているとこの口火だきに何日もかかるので、窯の温度が下がらない内に次の木の準備をすませることがポイントです。
こうして、木に火が点いて燃え出します。 何日か燃やし続けると、煙の色がかわる瞬間があります。
この瞬間を見逃さずに、入り口に少し穴をあけてやり、燃え方をみながら、
1時間毎に穴を大きくしていきます。
(これは、ねらしといってこのタイミングひとつで炭の善し悪しが決まります)ねらしが終わるといよいよ窯出しに入ります。

窯の前で金属の棒で一本一本丁寧に出していきます。
熱で身体がヒリヒリ痛みます。 窯だしに約15時間かかります。
つまり、ねらし〜窯だし終了まで不眠不休で約2日間作業します。
(これで、また体重が2〜3kg落ちます)
そして、出した炭に灰をかけて、消し1日たって選別、箱詰めします。

以上が木を伐採してから炭になるまでです。

現在、さまざまな事情から池田は炭焼きを辞めております。

南勢備長からお送りする炭は、私が専門的な目で選んで和歌山県から直送していただいている
本場、紀州備長炭になります。


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